観劇日和 回路R編
みなさん、はじめまして!
SSヤマザキことサポート・スタッフのヤマザキです。
さて、記念すべき第1回目の投稿は、昨年「愛犬家」に出演してくれた 山下恵子ちゃん がサスペンスに挑戦した舞台を観劇してきましたので、そちらをご紹介します!
作・演出 森本勝海
4月22日(土)~4月23日(日)
阿佐ヶ谷アートスペースプロット
恐怖の中に耽美的な魅力を感じるタイトルと、モダンアートのような赤と黒のチラシを見たら、特にサスペンスやホラーが好きじゃなくても心奪われちゃいますね!
内容は、母親が有名デザイナーで芸能プロダクションの社長というセレブな家に生まれた息子の結婚をきっかけに、その家族の周りで次々に起こる殺人事件の謎を解き明かしていくお話です。
我らが恵ちゃんはお話のキーとなる花嫁役で、残念ながら殺されてしまうのですが、
血塗られたウェディングドレスを着て迫真の演技を披露してくれました。
やはりサスペンスでは美人の死は必須ですね!
私は舞台でウェディングドレスを着たこともなければ、はかなく死んでいく役を演じたことも無いです。。。
今回恵ちゃんが出演した回路Rさんはミステリー専門劇団で、「血を吸う口紅」は7年振りの初再演だそうです。
作・演出の森本勝海さんは「ジャーロ」というジャンルが大好きで、今回の作品もジャーロを代表するダリオ・アルジェントと横溝正史作品の融合が裏テーマのようですよ。
ちなみに「ジャーロ(またはジャッロ)」とは、1970年代に特に人気のあったイタリアの小説や映画のジャンルで、私なりに例えるなら、、、
スリラーやホラーという真っ赤なトマトスープの中で複雑にねじれていくミステリーという
パスタ、そしてそこにスタイリッシュなカメラワークや奇抜なアレンジの音楽とうい具材を
絡め、さらにエロティシズムというホットなスパイスを効かせたスープ・パスタ、
といった感じでしょうか?
といっても、本場イタリアには日本のスープ・パスタのような料理は無いそうですが。。。
そしてダリオ・アルジェントはジャーロ映画の名コックならぬ偉大な巨匠として知られているそうです。
「サスペリア」を撮った監督、と聞けば覚えている方もいるのではないでしょうか。
さて、次回の回路Rさんは秋のミステリーフェアと銘打って、江戸川乱歩傑作シリーズvol.2「恐怖王」を上演するそうです。
ミステリー好きもそうでない方も、是非いまから予定に入れておきましょう!
※9月15日(金)~17日(日)北池袋 新生館シアター
ところで私事ですが、今回の観劇で久し振りに驚いたことがありました。
なんと30年前に同じ養成所に通っていた同期が出演していたのです!
長く生きていると、こんなこともあるんですね。
ちなみにその同期は女刑事を演じていましたが、私もこの間の舞台で女刑事をやりました。
衣装も黒のパンツスーツに白いブラウス、と全く同じ。。。
う~ん、お互い30年間違う地で、ウェディングドレスを着て死ぬような役以外のところで頑張って来たんだね!
これからも頑張ろう、同期!
~おまけ~
終演後、ソワレまで少し時間があるというので、恵ちゃんと一緒に近くの甘味屋さんでクリームみつ豆を食べました。
甘いものを食べながらペチャペチャおしゃべりするのは、いくつになっても楽しいもんですね。話は尽きないのですが、そろそろ時間かな、とあらためて目の前の恵ちゃんを見てみると、すでにみつ豆は食べ終わっていたのですが、残った黒みつを器用にスプーンに移しては何度も口元に運んでいるではありませんか!
その光景にいま観終わったばかりの「血を吸う口紅」の恐怖が再び蘇ってきました。
「血を吸う口紅」ならぬ「蜜吸う女」!
こ、これは、まだ舞台は続いていたのか?!
そんな私の恐怖とは裏腹に、しっかり糖分を補給した恵ちゃんは、最終公演向けて元気に劇場へと去って行きました。
恵ちゃん、今度は私の蜜もあげるからね~!
次回の甲斐ファクトリーの公演は、
8月9日~13日 SPACE 雑遊にて
「ワンダフルワールド」を上演いたします。
是非お見逃しななく!